運営者によるコラム

起業の源泉として重要なインターンシップが地方、愛媛県で活性化していなのは問題だよね

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成功事例を見てもインターンシップの役割は大きい

幾つも事例を上げることは避けますが、例えば起業エコシステムが生まれているニューオリンズでは、中心的な役割を果たした「Idea Village」が地元企業へのインターン生を受け入れを支援することで起業家と全米MBA学生をマッチングさせています。大体起業が活発な地域というのは、優秀な人材を下支えする大学があって、起業家教育や実践に近いビジネス感覚を養うことができる上に、インターンシップのプログラムが促進、提供されているという構図はあるわけです。

東京を見れば分かりやすいですが、東京大学・慶應義塾大学・早稲田大学なんかの優秀な学生がベンチャー企業でインターンシップして起業するというケースは珍しくなかったり、そこからベンチャー企業に人が流れているという背景もありますし。そういう意味でインターンシップは結構重要だなというのは感覚的にも思うところです。

地方のインターンシップを取り巻く現状

とは言うものの地方ではインターンシップというのは活発でなくて、学生の母数もですし受け入れ側のマインドも微妙な感じだなと思うわけです。
一般的にインターンシップは大きく「①大学が学生を広く募集する大学公募型」と「②民間企業が独自で募集をする自由応募型」の2つがあって、愛媛県では利用している企業数でみるとどちらも差はありませんが、学生側で見た時に圧倒的に人が流れているのは「大学公募型」です。「自由応募型」に存在感は全くなく(学生はそもそも知りません)「大学公募型」が主流となっています。

大学公募型はというと(※報告書が出ている範囲でグラフ化しようと思いましたが、数字を濁らされているため出来ずでした。)2013年度で聖カタリナ大学が参入して例年の100人以上増加の学生約400人が参加し、企業も102社が参加しています。
私個人としては学生側に大きな変化があったという認識はしておらず、企業参加数が例年よりも20社程度増加している点の方がポイントでやはり注目が集まってきているというのはデータでも見ることができます。

(参考)大学コンソーシアムえひめが毎年出しているインターンシップ報告書

愛媛県の大学公募のインターンシップの杜撰さ

実際に受入れ企業・大学・学生にヒアリングを行ってもきました。ここでは多くの学生がそもそも単位を獲得できるという点でインターンシップの授業を取っているという事実があるという点は触れず、インターンシップに行く前までの学生へのケア、受入までの流れというのは百歩譲ってよしという前提で話を進めていきたいと思います。

大学側は参加受入を企業にお願いするだけの形であり受入にあたっての内容に関しては一切の助言・テコ入れはない形になっています。企業はそういった大学側の要求を社会貢献として受入れており、プログラムをつくることも勿論ですが、学生がどういったモチベーション・何を求めてやってくるのかすら分からないという声すら聞かれ非常に困っているというのも問題として可視化されました。

実際のインターンシップの内容は、受入のためにわざわざ必要のない業務を切り出したり、アルバイトの業務をさらに細分化して渡す、シュノーケリングなどレクレーションに完全に走るなど結して充実したプログラムを提供はされていないといってよい状況になっています。

また、インターンシップ後のケアから来年度以降へ生かしていくといった動きがあるわけでもないと言い、ましてや改善の要求が次年度に生かされるというのはいわんやという状況になっています。というのも、4大学合同のインターンシップ推進には明確な責任者がおらず毎年担当者が変わっていくということであり、責任領域が明確でないという腐った体制で運営されているという背景もありますし、大学側と関係を悪くすることにもつながりかねないため強く指摘できないという側面もあるようです。

大学公募でインターンシップを実施しているプログラム内容についてあげましたが、内容を充実させることができていないのは「自由応募型」を行っている企業でも指摘することができインターンシップという名のアルバイト・就職説明会というものが多くなっています。これでは学生にそもそも知られないのは頷けるはずですし、やる意味がありません。

民間独自で積極的にインターンシップを行いたいというニーズ

大学のインターンシップを社会貢献として受入れていながら、もしくは受入れてなくとも企業は民間独自で積極的にインターンシップを行いたいというニーズはあるんですね。
首都圏でどのようにインターンシップが活用されているかということについて認識していて、「優秀な学生がもしいるならば」短期でも長期でも実践的なインターンシップで採用したいという声はほぼ100%聞かれるんですよね。大学側のインターンシップでやってくる学生への評価がかなり低いこともあって「もしいるなら」という前置きがついているというわけです。
新卒での採用にしても、留学生の採用・U/Iターン組の積極的採用の方がやはり良いと断言される方は決して少なくなく、実践的なインターンシップへの関心が高い人程高い傾向にあるようです。

インターンシップではない別の形が必要

地方では企業が独自で募集をする「自由応募型」のインターンシップは流行らないですし、やっても上手くないかないと見ています。今後もより一層「大学公募型」のインターンシップが存在感を増していくことでしょう。そういった意味でも、大学公募型インターンシップの各企業の実施内容立案を民間主導でサポートしていくことがインターンシップを活性化させていく方向性になるでしょうね。

しかし、起業が生まれる、ベンチャー起業に人が流れるという観点で見るとインターンシップでは難しいのではないかと思えてきます。そもそもベンチャー企業は多くないですし、即戦力になる学生が欲しいベンチャー企業にとって愛媛県内の大学生はお荷物ということで難しいとも言えます。
そうなってくると別の形で学生を圧倒的に成長させる仕組みをつくることが必要で、例えば大学生向けのビジネススクールを創設する、公募して集めた大学生を選抜して3日間徹底的にワークショップなどを実施するといったものになるんだと思います。そこに地域内の主要企業の経営者が積極的に関与するように働きかけて、実際に手をお借りするということが必要になってくるでしょう。

私たちが取り組んでいるのは「四国フューチャーバス」

私は上記の事柄も踏まえて、四国内の大学・専門学校に通う学生を対象に広く募集して、その中から約30名を選抜して東京都内のベンチャー企業を観光バスで巡るという企画を昨年から実施しています。内容などは下記のブログ等を読んでください。
今年も実施をしますので是非、共催・協賛のお問い合わせお待ちしています!

バスで来た! 四国大学生の急成長ベンチャー訪問記

インターンシップの活性化という軸で起業活性を考える場合もありますが、現状をよく分析してみた上で方法論をシフトすることは考えないといけないでしょうね。
愛媛県は確実にインターンシップという切り口では考えないほうが良いと考えています。

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